もともと胃があまり強くないのですが、最近は登山中に食事が喉を通らなくなることが増えてきました。
原因はおそらく、疲労による消化機能の低下と、年々厳しくなる暑さです。
特に夏の登山では、暑さと疲労でバテてしまい、食事や行動食を受け付けなくなることもしばしば。
とはいえ、空腹のままだとシャリバテの危険があるため、無理しておにぎりや行動食を食べていました。
でも、そうすると今度はおなかが重くなって不快感が出たり、登りが辛くなったりするんですよね。
そこで最近は、水に溶かして飲むタイプのサプリメント(EAAやCCD)を行動食代わりに使うようになりました。
これが思った以上に快適で、胃への負担も少なく、しっかりエネルギー補給ができるのでおすすめです。
サプリ系行動食とは?
サプリ系行動食とは、ドリンクやゼリーで手軽に栄養を摂取できるアイテムのこと。
胃に負担をかけず、効率よくエネルギー補給や疲労回復ができるのが特徴です。
今回、試してみたのは次の2つです。
- CCD(カーボ・コンディショニングドリンク)
主に食事代わりのエネルギー源として使用。
飲んだ後すぐに体内に吸収されるよう設計されており、おなかがたぷたぷになりにくいのがポイントです。 - EAA(必須アミノ酸)
主に疲労軽減や筋肉維持のために取り入れています。
空腹のまま運動すると筋肉が分解されやすいため、EAAを摂ることでエネルギー切れや筋肉減少を防ぐ効果が期待できます。
BCAAとEAAの違い
アミノ酸やプロテインなど、筋肉系サプリの話になるとよく聞くのが「BCAA」と「EAA」。
「名前は聞くけど、何が違うの?」という方も多いと思います。
- BCAA(分岐鎖アミノ酸)
アミノ酸の中でも、筋肉が減るときに失われやすい成分に特化したもの。
バリン・ロイシン・イソロイシンの3種類の必須アミノ酸で構成。
運動中の筋肉分解を防ぐことに特化していますが、他の必須アミノ酸は含まれません。 - EAA(必須アミノ酸)
筋肉を作るために必要なアミノ酸すべてを含むもの。
体内で作れない9種類の必須アミノ酸をすべてカバー。
BCAAの効果も含みつつ、筋肉合成や回復促進など、より総合的にサポートしてくれます。
私は今回、サプリ系行動食を使うのが初めてだったので、まずは全種類の必須アミノ酸を含むEAAを選びました。
今後は、さらに筋肉ケアを強化したいときにBCAAをプラスするのもありかなと思っています。
実際に使っているサプリ系行動食
パワープロダクション エキストラ・ハイポトニックドリンク(CCD)
- 製造元:江崎グリコ株式会社
- 用途:エネルギー補給用
比較的安価で入手しやすく、グリコという有名メーカー製で信頼感があるため、このCCDを選びました。
WinsUp EAA(ウィンズアップ イーエーエー)
- 製造元:株式会社ウィンズ(東京都港区)
- 用途:疲労軽減・筋肉減少防止
私はビターグレープフルーツ味を選びました。
このフレーバーは人工甘味料不使用なので、添加物が気になる人にもおすすめです。
登山中の飲み方と作り方のコツ
私がEAAとCCDを飲むときの基本レシピはこちらです。
- ペットボトル:600mlサイズ
- 水:500ml
- CCD:付属スプーン4.5杯
- EAA:付属スプーン1杯
この分量で作ると、味は「甘くないアクエリアスの柑橘フレーバー」。
これに慣れると、市販のスポーツドリンクが甘すぎて飲めなくなります。
季節ごとの調整方法
- 夏:暑くて水をたくさん飲みたくなるので、やや濃いめに作り、登りながら飲んだ分だけ水を継ぎ足す
- 冬:水分をあまり摂らない季節なので、パッケージ表記通りの分量で作る
持ち運びと保存の工夫
縦走のときは、チャック付きの袋にCCDとEAAを2〜3日分まとめて入れて持っていきます。
使いたいときに水に溶かすだけなので衛生的で、荷物もかさばりません。
作るときの注意点
粉の量が意外と多い!
CCDの付属スプーン4.5杯は想像以上の量。
500mlペットボトルいっぱいに水を入れた状態で粉を入れると確実にあふれます。
少し水を減らすか、600ml以上のペットボトルやナルゲンなどのボトルを使うのがおすすめ。
日帰りならプロテインシェイカーで持っていくのも良いですが、密閉されてないので漏れます。
ナルゲンはパッキンも使っていないからお手入れも楽だし、なのに密閉できて漏れないので好きです。
ペットボトルの再利用は避ける
CCDやEAAを入れたボトルは、洗っても香りや味が残りやすいです。
そのまま水だけを入れると、「なんかまずい水」になります。
水用とサプリ用でボトルを分けることをお勧めします
実際に使ってみた感想
感想を一言で言うと、胃が弱い私にとっては救世主。
どうしても胃が食べ物を受け付けない時は、この「CCD+EAA」に助けられています。
思ったより味がしっかりしているので、飲むだけでもちゃんとカロリーを摂取している実感があります。
朝ごはんが入らないときに助かる
登山はとにかく早起き。
朝4時や5時に朝ごはんを食べるなんて、40代・胃腸弱めの私には拷問レベルです。
無理しておにぎりを食べると、胃もたれして気持ち悪くなり、登り始めてすぐに「なんでこんなに苦しいの…」という地獄のような状態に。
そんなときこそ、CCD+EAAでエネルギーチャージ。水に溶かすだけで吸収も早く、胃への負担も少ないので、本当に助かっています。
山のタイプ別:私の飲み方
軽めの山
出発前にコップ1杯分(CCD2杯+EAA0.5杯)を朝ごはん代わりに。
登りながら500ml分をゆっくり飲み切り、下山後にやっとごはんを食べます。
このくらいの行程なら、EAA+CCDだけで十分持ちます。
縦走登山
朝起きたら500ml分のEAA+CCDドリンクを作り、登りながら少しずつ飲みます。
足りなくなったら、持ってきた粉と水をその場で追加するだけ。
おなかが減って少し食べれそうな時はドライフルーツなどの消化の早いものをちょっとつまみながら、メインはEAA+CCDで過ごして胃の調子が悪くならない状態をキープします。
次の宿泊地となるテント場や山小屋に到着したらやっとお食事、という塩梅です。
食欲がない時でも飲めるので、長丁場の登山でかなり助かります。
まとめ
胃の調子が悪くてご飯や通常の行動食が辛いときでも、EAAやCCDを使えば無理なく栄養補給ができます。
ポイントは次の通りです。
- 登りながら少しずつ摂取
- EAAで疲労対策、CCDでエネルギーチャージ
- さらに筋肉ケアを強化したい人はBCAAをプラス
胃が弱いときの行動食として、サプリ系行動食を選択肢に加えてみるのは本当におすすめです。
「無理して食べなくても登れる」という安心感があるだけで、登山がぐっと楽になります。
その日のコンディションや気分にも左右されるので、選びながら山を楽しむのが一番です。
- サプリメントを利用して胃に負担をかけずに登る日があっても良し。
- 山を登りながら好みの行動食を食べて、山の楽しみをアレンジしても良し。
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