体力がなくても登山はできます。
でも正直、「楽しみづらい」と感じることもあります。
登りの辛さで周りが見えなくなり、せっかくの自然や綺麗な景色も目に入らないことも。
だからこそ、登山をもっと楽しむためには、ゆるくても続けられるトレーニングが必要です。
なぜトレーニングが必要なのか?
登山は有酸素運動であると同時に、筋力も必要なアクティビティです。
特に下りでは膝や足首に大きな負担がかかるため、筋力不足だと怪我のリスクが高まります。
少しの準備で「辛い登山」から「楽しい登山」に変わり、安全性もアップします。
登山初心者におすすめの「ゆるトレーニング」
ウォーキング&短時間ランニング
本当に毎日動かない、体力が極限的にない!という人は、まずはウォーキングから始めてみましょう。
ただ、正直なところウォーキングだけでは体力はなかなかつきません。
漫然と歩くだけでは効果は薄く、競歩のようにスピードを意識して歩かないと登山向けの体力にはつながりにくいです。
そこで、思い切って5〜10分だけランニングを取り入れるのがおすすめです。
ウォーキングでは心拍数が上がらないため登山向けの持久力は鍛えにくいですが、ランニングなら体力がない人ほど心拍数がぐっと上がり、登山に必要な心肺機能を効率よく鍛えられます。
「ランニング」と聞くと
- 30分は走らないと意味がない
- 3kmは走ろう
と意気込んでしまいがちですが、それでは苦しくて続きません。
体力なし人間にとっては、5分でも十分きついんです。
だから最初は「5分だけ走る」と決めてOK。
5分走れるようになったら10分、15分と、無理のないペースで少しずつ伸ばしていけば良いのです。
筋トレ(スクワット&かかと上げ)
室内でできる、かつ短時間でできるのが筋トレです。
ただ正直なところ、体力なし人間にとっては筋トレほど苦しくて嫌で、楽しくなくて、すぐやらなくなるものはないと思います。
でも、実際にやってみて感じたのは、筋トレは登山トレーニングとして即効性があるということ。
以前、常念岳・蝶ヶ岳に行くことになったとき、出発前の1週間だけ毎日15分ほど筋トレを続けたのですが、それだけでも効果をはっきり実感しました。
本当は週2〜3回、日頃から定期的に筋トレをするのがベストです。
でも私のように体力もやる気もない人間は絶対続かない…。
そんな場合でも、最悪出発の1週間前だけでも筋トレをやっておくと全然違うので、試してみてください。
おすすめの種目は以下の通りです。
- スクワット・ランジ
登りでは腿裏(ハムストリング)やお尻の筋肉を酷使します。これらを鍛えておくと、登りの一歩がグッと楽になります。 - かかと上げ(カーフレイズ)
ふくらはぎを強化することで、下りの安定感が増し、疲労や膝への負担を軽減できます。段差につま先を置いて上下運動するとさらに効果的です。
筋トレは漫然とやっていてもあまり効果はないので、Youtubeなどで筋トレ動画を探したりする方が効果的です。
おすすめはスマートウォッチを利用した筋トレ。スマートウォッチはたいてい連動するアプリがあって、筋トレ動画やメニューが用意されていることが多いです。
トレーニングをするとスマートウォッチが連動して運動効果を測ってくれるし、記録も取れます。
私はhuawei bandというスマートウォッチを利用して筋トレメニューを選んで利用しています。
ピラティス
ピラティスは、体幹を鍛えるトレーニングで、登山に意外と役立つんです。
ただ正直に言うと、体力なし人間にとっては本当にキツい。
- 筋肉痛になるし
- どこがどう痛いのかよくわからない
- 「なんか体幹?インナーマッスル?痛い!でもどこがきついのかわからない!」
筋トレは「わかりやすくキツくて痛い」ですが、ピラティスは「なんかきつい!」という感覚で、体力なしだと戸惑うかもしれません。
それでもピラティスをやる価値はあります。
- 体幹が鍛えられると、登山中に体がぐらぐらしにくくなる
- 足に余計な負担をかけずに歩ける
- 姿勢が安定することで怪我のリスクを減らせる
家でもYouTubeなどで動画を見ながらできますが、初挑戦の場合は注意が必要です。
- 続けにくい
- フォームが間違っていると効果がほとんどない
初めての人はピラティススタジオでクラスを受けるのがおすすめです。
ヨガに通っている人は、ピラティスクラスをたまにやっていたりするので、興味があればぜひチャレンジしてみると良いでしょう。
ヨガ
ヨガは、リラクゼーションからトレーニングまで幅広い種類があります。
登山のための体力作りを目的にする場合は、パワーヨガなど強度の高めのヨガを選ぶのがおすすめです。
心拍数が上がり、全身の筋肉を使うので、登山に必要な体力や筋力を効率よく鍛えられます。
また、「下半身痩せ」や「美尻」などを目的としたヨガには、筋トレ要素が盛り込まれていることが多く、結果的に足やお尻の筋力アップにもつながります。
ヨガのもう一つの良い点は、登山後の体のメンテナンスにも役立つことです。
リラクゼーション系のヨガはストレッチが中心なので、登山でガチガチになった全身の筋肉を気持ちよくほぐし、疲労回復や怪我の防止につながります。
登山をしない人でも、肩こり防止やストレス発散に効果的なので、とりあえずやってみる価値があります。
YouTubeやオンラインヨガでも家で取り組めますし、スタジオでもクラスがあるので、興味があればチャレンジしてみると良いでしょう。
わたしはホットヨガに通っていて、週2〜3回は行けるように目指しています。
経験がないとフォームが崩れて効果が出にくいので、最初はスタジオに通うことをお勧めします。
代表的なスタジオといえばLAVAやCALDO。私はもともとLAVAに通っていましたが、結婚して引っ越しをしたタイミングで、家から一番近いCALDOに乗り換えました。
体感としては、次のようなイメージです。
- LAVA:ヨガでも運動強度が強めのプログラムが多め。
- CALDO:リラクゼーション系のヨガが多いイメージですが、強度MAXのプログラムだけ段違いでキツイ。ピラティスのプログラムもある。
お近くのヨガスタジオがあれば、たいていは無料もしくは1000円程度で体験させてくれます。自分に合った、通いやすいスタジオを選んで体験してみてください。
LAVAなら無料で体験できます。
体験してみて、良さげではあるけど入会するのはちょっと…
という方は、CALDOなら都度利用ができます。ヨガ・ピラティスどちらも手ぶらで参加できるので、続けられるかどうか何度か試してから決めたい場合は、CALDOが使い勝手が良いかもしれません。
仕事が遅くなる平日の夜や、生理でさすがにスタジオに行きたくないときは、オンラインヨガなどを利用しています。
まとめ
体力に自信がなくても登山を楽しめます。
本当はきつい筋トレや長時間ランニングをちゃんとやった方が理想ですが、体力なし・やる気なしの人にとっては続かないことがほとんどです。
なので、無理に全部やろうとせず、できることから少しずつ始めるのが大切です。
ウォーキングや短時間ランニング、軽い筋トレ、ヨガ・ピラティスを生活に取り入れるだけでも、登山がぐっと楽になり、安全に楽しめます。
今日から無理なく始めて、次の登山をもっと楽しめる体を作っていきましょう。




